愛する家族を守りたいという想いをきっかけに、1200人もの命を救った一人の男の実話を映画化した感動のヒューマン・ドラマ。1994年、長年続いていた内戦が終結し、ようやく平和が訪れようとしていたルワンダ。しかしある夜、大統領が何者かによって暗殺され、大統領派は対立勢力による犯行として、報復の大虐殺が始まる…。特典ディスク付きのプレミアム・エディション。
皆さんはルワンダ紛争という出来事を知っているでしょうか?
ルワンダ紛争とは、アフリカ中央部にあるルワンダにおいて、1990年から1994年にかけ、フツ族の政府軍とツチ族のルワンダ愛国戦線(Rwandan Patriotic Front、RPF)との間で行われた武力衝突のことをいい、ルワンダ内戦ともいう。(Wikipedia『ルワンダ紛争』の項目より引用)ルワンダはベルギーによる植民地支配が続いていたが、1962年、遊牧民族であったツチ族(長身で鼻幅が広くない)により独立を果たす。が、その前後からの農耕民族であったフツ族による抵抗が激しくなり始め、1973年にフツ族によるクーデーターによって政権交代がなされる。1990年にツチ族はルワンダ愛国戦線(RPF)を組織して内戦が起こった。1993年に和平合意がなされるも、翌年1994年にフツ族である大統領が暗殺と見られる飛行機事故で死亡したことによりフツ族による大量虐殺が開始される。その数なんと100万人。わずか100日間でこれだけのツチ族、および穏健派フツ族が虐殺された。
この映画は、ルワンダの高級ホテル支配人を務めるフツ族のポールが己の交友関係と話術、交渉術を用いて1200人以上にも及ぶ人々をホテルに匿い、彼らの命を救ったという実話に基づいたお話です。
100日間で100万人。その数字だけでも僕にとっては衝撃的過ぎたのですが、その数値よりも衝撃的だったのが虐殺の仕方。”ナタ”を使って無造作に人々を殺す。まるで農作物を刈り取るかのようにナタで斬りつける。それと道に本当に投げ捨てたって感じの遺体の数々。ポールが乗っている車が知らずに踏みつけちゃったガタガタ車が揺れるシーン。殺害方法といい、遺体の処理の仕方といい、本当に人を人と思わずに殺している感じがして、もうそれだけでも僕には耐え切れませんでした。
それに加えて、どの国も大量虐殺の事実を知っているのにも関わらず手をこまねいたまま静観していたという事実。国際連合(アメリカを中心とした)は直前に行われたソマリア内戦(
Wikipedia『ソマリア内戦』の項目)への介入が失敗したことにより、この紛争への対処が不十分になったそうです。静観するだけならまだしも、フランスなんかはフツ族を援助するような動きもあったとも言われているそうです。政治的にも色々あるのでしょうが、何らかの手段を講じることは出来なかったのでしょうか?前代未聞の被害者数を減らすことは出来なかったのでしょうか?この映画の中で、取材に来ていた外国人カメラマンが自国に帰る時に「恥ずかしい」というシーンがあります。ルワンダに住む人々を放っておいて自分達だけ安全な国に帰る。それを恥じるシーンです。
これらの暗い事実に目がいきがちですが、何としてでもホテルに匿った人々を救おうとしたポールに感動させられました。外に出れば死体が転がっている。警察も軍隊も助けてくれはしない。そんな極限状態で奔走する勇気。そしてこの出来事が実際にあったという事実。ヒューマン・ドラマとしても文句なしの映画でした。
ルワンダのこと、ろくに知らなかったのですが、この映画のことは、ちょうど上映時期にやっぱりどなたかのブログの記事で知ったのだったかな。
最近、また今度読んだ「ジェノサイドの丘」が紹介されているのを読んで、改めて読んでみました。
なんだかねえ、教育というのかな、そういう社会に生まれ、生きていくと、自分だって虐殺する側にも、もしくはされる側にも簡単になってしまうのかも、と思ってうすら寒くなりました…。
そんな中でポールのように行動することが出来るのか?
ほとんど狂気とも言える中で、「ごくふつう」の行動をとることの難しさを感じました。
| つな | 2008/04/01 23:38 | URL |